体験談

  1. ホーム > 
  2. 体験談 > 
  3. 大きなホテルは馴染めない・・・
大きなホテルは馴染めない・・・
42歳 栃木県 和食調理師(一般職)

おやじ(師匠)の言われるがままに

「花いちもんめ」というSMAPの中居くんが出演する板前のドラマが大好きで、大好きで、中学校を卒業後にすぐに旅館へ日光の有名な旅館へ就職しました。そこの料理長はすごく良い人で、頭の悪い私に和食の技術だけでなく、礼儀や社会のルールなども教えてくれました。 母子家庭で育った私にとって本当の父親と思うぐらいに尊敬しており、おやじ(料理長)の言うことは「絶対」だった。5年務めた時、「いろんな調理場を見たほうが良い」ということで、知人の旅館へ修業に出してもらい、また数年後には「あそこの煮方は勉強しておいたほうがよい」という具合に、おやじの言うがままに転職を繰り返していました。 

異世界

私が42歳の時、おやじが心筋梗塞で亡くなり、転職活動を始めて自分ひとりですることになりました。 まずはハローワークへ言って窓口で相談をしましたが、人見知りな性格なので対面で何を話して良いかわからず、担当の言われるがままに、条件が良いということで日光の外資系の客室100部屋の大型ホテルへ就職することになりました。 いままで大きくても15部屋の旅館でしか働いたことがない私にとって、このホテルはカルチャーショックの塊で、まず厨房の人数が13名もおり、しかもほとんどが20代と30代。 料理も純懐石ではなく和モダンでフレンチ寄り。いままで年上の人とばかり仕事をしてきたので、周りと全く話が合わないどころか会話すらできない・・・ さらに30代の副料理長に毎日怒られて、心身ともに疲れました。 馴染めない、料理もわからない、年下に怒れる・・・自分だけでなく、おやじも否定されたようでとても悔しかったです。 そして、私は入社3か月で逃げるように転職をすることにしました。

自分は間違っていない!と確信。

知人から「和食プロ」の担当の方を紹介してもらいました。 過去働いた旅館の規模と厨房人数、そしてひとつひとつホームページを確認してもらい雰囲気も把握してくれました。「人付きあいが苦手な人は小規模で、かまってくれる年上が多いところが絶対によい」と、転職の動機を話す前から、私の気持ちを代弁するようなアドバイスをもらい、心の中で「私は間違っていなかった」ととてもうれしい気持ちになりました。 さらに、私が経験したポジションや料理単価のヒヤリングから、寮のお風呂やトイレが共同だと周りに気を使って疲れがとれないといことでアパート借り上げがある旅館を探してくれて、無事に理想の転職ができました!