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少子高齢化により若い世代が減少しているうえ、和食の調理師になりたいという方が昔に比べて減っている、さらには昔ながらの「仕事は見て覚えろ！」文化で入社したけどミスマッチで業界から離脱してしまう人が多いことを踏まえて、深刻的な和食調理師不足です。多くの旅館が工夫を凝らして求人表を作成しているが実は和食調理師が知りたい情報と大きく乖離があります。

「お客様に最高の思い出を！」「成長できる環境！」といったキャッチコピーを掲げる求人は多く見かけますが、実際には和食の調理師の心にはあまり響いていません。

もちろん、会社のビジョンや文化は大切ですが、現在は圧倒的な売り手市場（求人を出している会社の数が求職者よりも多い）で、和食の調理師は「1円でも多く給料がもらえて」「1日でも多く休みが取れる」旅館を選ぶ傾向が強くなっています。

さらに重要なのが、「調理場の人数」と「部屋数」のバランスです。
たとえ月給40万円の高待遇でも、部屋数に対して調理場の人数が少なければ、労働時間は長くなり、休日も取りづらくなります。

加えて、「既製品をどの程度使うか」も大きなポイントです。
仮に部屋数が10室の小規模旅館でも一部屋5万円、料理原価が9,000円、既製品を一切使わず、調理師が3人しかいない場合は過重労働は避けられず、給料と見合わなくなります。

和食の調理師は料理長がどんな人かをすごく気にします。　料理長の年齢や、料理長のキャリア。　自分よりも年下の人に使われるのが嫌。　自分よりもキャリアが下の人に使われるのが嫌。という方も多く、あわせて求人表に書いてあげると親切です。

ここも意外と大事です。　「中抜け」中にコンビニにすぐ行けるのか？　休みの日に自炊のためスーパーに行くけど、車で何分なのか？　などです。　　車を持っていない和食の調理師の方も多く、特に田舎の温泉地では、重要な情報の一つになります。

さらに大事。　職場から寮の距離と間取り。　洗濯物が干せるのか。トイレとお風呂は個別なのか？　旅館は田舎の温泉地がほとんどなので、近くの娯楽がありませんから、ほとんどの和食の調理師は寮で休みの日を一日過ごします。　生活の大半が寮になるので、寮の環境や設備は非常に重要なポイントです。　　条件が多少悪くても寮がよければ、そちらを選ぶということもよくあることです。