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転職回数が多いほど労働環境は劣悪になる⁉
転職回数が多いほど労働環境は劣悪になる⁉
調理師の転職回数は非常に多く、多い人では年に1回、平均しても3年に1回は転職している。もちろん10年以上同じ職場に長く勤める人もいるが、基本的に転職が多い業種である。

ケース①:調理師会主導の転職

ケース①:調理師会主導の転職
調理師会に所属し、自分の意思ではなく「会」からの指示で「あっちへ行け、こっちへ行け」と転職させられるケース。繁忙期ごとに異なる職場へ移ったり、「あそこの料理長が抜けるから代わりに行ってくれ」など、「会」の都合で転職させられることもある。

ひどい場合は、転職のたびに紹介手数料が入るため、あえて「会」が転職を繰り返させているケースもある。

ケース②:親方主導の転職

ケース②:親方主導の転職
①と似ているが、こちらは「おやじ(親方)」の指示で転職を繰り返すケース。「会」とは立場が違うが、和食業界には権力を持った親方が存在し、その意向で転職を繰り返すことがある。

個人のため紹介手数料はないはずだが、裏でバックマージンを受け取っている親方もいる。また、「この人に頼めば調理師を紹介してもらえる」という立場を築き、業界内での地位を確立するために転職をあっせんしている親方もいる。親方について、一緒に全国を回る調理師もいる。

ケース③:我慢ができないタイプ

ケース③:我慢ができないタイプ
深刻な調理師不足により、どの旅館・ホテルも人手不足に困っている。それに乗じて、少し嫌なことがあるとすぐに転職を繰り返すタイプもいる。

本来は環境に馴染む努力や自分自身を変える努力が必要だが、それができないまま大人になり、3か月ごとに転職を繰り返す人もいる。こうした人は、50〜60代になっても子供のような性格をしていることが多い。

ケース④:キャリアアップ志向(建前)

ケース④:キャリアアップ志向(建前)
様々な職場に身を置き、様々な食材に触れてキャリアアップしたい。色々な職人の技術を学び、厨房を見て回りたい。地産地消の食材に触れ、仕入れ業者との人脈を作りたい──本来は理にかなった転職理由である。

しかし残念ながら、口ではそう言っても、本当の意味でそうした目的を持って転職している人は少ない。

転職を繰り返すほど、評価は下がっていく

調理師不足とはいえ、転職回数が多い調理師への評価は非常に低い。それでも採用してくれる企業は、そうした人材でも雇わなければ現場が回らない、つまり離職率が高い劣悪な環境であることが多い。結局、人が入ってもすぐに辞めてしまうという悪循環に陥っている。

「この環境は合わない」「料理長が怖い」「サービスとの連携が取れない」など、些細な理由で無意識に転職を繰り返すと、自分が思っている以上に自身の評価は下がっていく。

「それでも雇ってくれるところはある」と反論したくなるかもしれない。しかし、そうした職場は、それなりの職場でしかない。結局は、自分の下がった価値に見合った場所でしか働けなくなってしまうのだ。