都心部の60代転職は厳しい……
全国の観光業では、調理師不足が深刻化している。特に地方の温泉地では調理師そのものがほとんどいないため、60代や70代でも積極的に採用されている状況だ。新潟のある温泉地では、従業員の平均年齢が70歳という職場も実際に存在するほどである。
しかし、東京、横浜、大阪、京都、名古屋、福岡といった大都市の状況はどうだろうか。
しかし、東京、横浜、大阪、京都、名古屋、福岡といった大都市の状況はどうだろうか。
都心部は事情がまったく違う
地方と違い、都心部は人口そのものが多く、若い人材の割合も高い。そのため地方とはうって変わって調理師が充足しており、企業側が調理師不足で困ることはほとんどない。
若い人材の人口が多いということは、裏を返せば年配層にとっての採用ハードルが非常に高くなるということでもある。実際、50代以上になると選考にすら進ませてもらえない企業がほとんど、というのが実情だ。
要するに、都心部と地方とでは需要と供給の構造がまったく異なる。同じシニア世代であっても、都心部での転職活動は地方に比べてはるかに厳しいのである。
若い人材の人口が多いということは、裏を返せば年配層にとっての採用ハードルが非常に高くなるということでもある。実際、50代以上になると選考にすら進ませてもらえない企業がほとんど、というのが実情だ。
要するに、都心部と地方とでは需要と供給の構造がまったく異なる。同じシニア世代であっても、都心部での転職活動は地方に比べてはるかに厳しいのである。
シニア世代ならではの難点
さらに、シニア世代の転職にはもう一つ大きな難点がある。この年代はまだ子供が高校生や大学生であるケースも多く、家のローンも残っているため、ある程度の収入を確保し続けなければならない。結果として希望年収も高くなりがちで、企業側からすればそれだけ採用のハードルが上がる。
加えて、プライドの問題も無視できない。それなりのキャリアを積んできた方ほど「料理長以外のポジションはやりたくない」という意識が強くなりがちで、これがさらに転職活動を不利にしてしまう。
加えて、プライドの問題も無視できない。それなりのキャリアを積んできた方ほど「料理長以外のポジションはやりたくない」という意識が強くなりがちで、これがさらに転職活動を不利にしてしまう。
具体例
例えば、東京で63歳、ホテルの洋食料理長として年収600万円を希望する場合、どれほど華々しいキャリアがあったとしても、ほぼ選考に進むことすらできないのが現実である。
実際、東京の有名ホテルで料理長を歴任してきた65歳の洋食調理師が、現在は28歳の料理長にこき使われながら、一般ポジションで懸命に働いているというケースも決して珍しくない。長年培ってきた経験や技術があっても、年齢という壁の前では評価されにくいのが都心部の厳しさである。
実際、東京の有名ホテルで料理長を歴任してきた65歳の洋食調理師が、現在は28歳の料理長にこき使われながら、一般ポジションで懸命に働いているというケースも決して珍しくない。長年培ってきた経験や技術があっても、年齢という壁の前では評価されにくいのが都心部の厳しさである。
シニアの方たちへ
もし都心部での転職活動に行き詰まりを感じているなら、一度、地方にまで視野を広げてみるのも一つの有効な選択肢だ。
地方の温泉地や旅館では、年齢よりも経験や人柄、そして働く意欲そのものが評価される場面が多い。都心部では埋もれてしまうキャリアが、地方では大きな武器になることもある。
地方の温泉地や旅館では、年齢よりも経験や人柄、そして働く意欲そのものが評価される場面が多い。都心部では埋もれてしまうキャリアが、地方では大きな武器になることもある。