体験談

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田舎はブラック旅館が当たり前⁉
21歳 青森県 和食調理師(修行)

毎日が苦痛・・・

中学校を卒業してから特にやりたいことがなく、家も裕福ではなかったので、とりあえず青森の田舎にある旅館で住み込みで働くことになりました。部屋数30、厨房は3名(料理長60代と、70代のおじいさん二人)。

丁稚奉公なので、みんなより早く出社して、朝6時から仕込み開始。そもそも部屋数に対して厨房の人数が少ないので、中抜け休憩も1時間程度しか取れず、20時くらいまでほぼ働き続ける。ずっと忙しいので料理を教えてもらう時間もなく、質問しても「仕事は見て覚えろ!」。世間話をしようにもみんな自分のおじいちゃんだから、健康診断の話、糖尿病の話、過去の武勇伝ばかり・・・

あと、残業たくさんしているはずだけど、給料は毎月定額の22万円。 まあ、タイムカードもないからどれだけ残業しているかもわからない。 

自分の知らない世界

それでも2年間働きました。しかし、厨房の人数は増えないし、2年間続けてもずっと雑用ばかり。最初はなんとなく入社した旅館でしたが、次第に料理に興味を持つようになり、ちゃんと勉強したいと思い転職を決意しました。

「和食プロ」さんに、全国どこでもよいのでしっかり料理の勉強ができる職場を紹介してほしいとお願いしたところ、関東にある大手鉄道系グループの4つ星ホテルを提案してもらいました。300部屋の大型ホテルで、交代シフト制なので中抜け休憩がなく時間を有効に使えるし、「有休」の意味を初めて教えてもらい、年間で5日間は必ず取得しなければならない! さらに完全週休二日制! もっと言うと長時間労働禁止! そして調理場30名のうち10名が同じ20代なので、話が楽しい!

同世代の子たちは10時間くらい働くとヒーヒー言っていますが、私は14時間くらい働いてもビクともしません(笑)。他にも「研修がない!」「丁寧に教えてくれない!」と愚痴を言っていますが、大手ホテルの一流の料理長の仕事を間近で見られるだけで、私はとても勉強になっています。

今の職場が天国のように感じるのは、前の職場のおかげだとつくづく感謝しています。鋼のメンタルを作ってくれて、ありがとう。